かすみ果穂 vol.2Kaho Kasumi

「かすみレディオ」や「恵比寿マスカッツ」などバラエティでも活躍するかすみ果穂。明るくノリの良いキャラでご近所系アイドルとも言われる彼女だが、隠された葛藤があったという。かすみ果穂の性長を振り返る第2回。

マスカッツは辛いこともあった。でも途中で辞めるのは悔しかったんです。

AV女優としての「かすみ果穂」の10年間、自分で振り返るとどんな変化がありましたか?

すごい変わりましたよ。なんにもできない子から、エロを頑張って、それからおしゃべりのほうを頑張ろうとシフトしていきました。「どうやったらエロい女になれるのか」がまず第一の課題でしたね。だから淫語もノートに書いて勉強して。

当時は「痴女ブーム」で乃亜ちゃんや穂花ちゃんが全盛期だったよね。

そうそう。男を責めてる女優さんが超エロいなって思って彼女たちのAVを見てすごい勉強したんです。これができたほうが絶対にイイだろうなと。でも結果できなかったんですけどね…。(しょぼんとして)

できなかった?

私の目指していた強気な感じの責めは自分じゃできないんだなと思って。でも最初がんばったんですよ、デマンドの後半くらいのときに勉強して淫語も覚えて現場に行って、実際にそれをやったら監督さんから「妙に不自然だな、なんか見たでしょ?」って言われて。だから「~~と~~を見て勉強してきました」って答えたら「全然違うから!アナタと乃亜さん全然違うから!」、「自分なりにやらないと人の真似しても自分の魅力はでないよ」って言われたんです。

かすみ果穂

手厳しいね。でどう思った?

「あんなに勉強したのにーっ!」ってまず思いました。でもその後に私は責めるより責められたほうがイイ顔をするんだな、と自分のことが徐々に掴めてきました。で、マキシングさんに移籍したのも大きかったかな。

というのは?

デビューしてからデマンド専属時代の1年間はインカムで指示を受けることが多くてその通りにやっていたんです。でもマキシングの方はそのことを知らなかったから「果穂ちゃんってすごいデキる子なんでしょ」って最初言われて。そう言われたらもう甘えられないじゃないですが、ここからは自分で頑張らなきゃって思うようになって。そこで自分でインカムなしでもアドリブでしゃべるようになったし。

なるほど。あえてハードルを高くされて結果良かったということですね。ちなみにその後の「おしゃべりを頑張ろう」というのは?

しばらくこのお仕事をしているうちに「この環境は楽しいし、ずっと居れたらいいな」と思うようになったんですよ。でも「私はそんなに可愛くもないし、頑張ってもそこまでエロくなれない。でもこの業界で生き残りたい。それにはどうしたらいいか」って考えたときにしゃべれたほうがいいな、と思って。トーク力とか「この子、またキャスティングしたいな」と思ってもらえるようになりたいなって。だからそういうことを考えてお仕事を頑張っていたら、お芝居もおしゃべりもできるようになって、途中までよかったんですけど…。

けど?

なんか気付いたらおしゃべりのほうの仕事が多くなって来たような…。「AV女優・かすみ果穂」としては「男がヤリたくなるエロい女」になりたかったのに、だんだん今となっては方向性が変わって来たような気が…。私、どうしたらいいですかあーーーーーっ???

ウハハハ!

もちろん今、すごく楽しいんですよ!でも私はまずみなさんにヌイて頂きたいんです、しかも気持ちよくヌイて頂きたい。けどしゃべればしゃべるほどヌケなくなるような気がする………DMMのユーザーレビューでも「おもしろいけどヌクには不向き。でもオススメです」とか書かれるし(笑)。

まあでも男はそういいながらなんだかんだヌイてると思います。照れ隠しですよ、そのレビューコメントも(笑)。あとはマスカッツとかバラエティ番組の影響も大きいんじゃない?

それはあるでしょうね。実は私、マッコイさんに言ったことがあるんです。「どうしてくれるんですか!私、芸人じゃなくてAV女優なんですけど! これで売れなくなったらどうなるんですか」って。そしたら他の方にも「売上げなんか変わらないから。番組に出られること自体がすごいことなんだから」って説得されて。でも今となっては「よかったな」と心底、思ってるんですよ。マスカッツのファンの人は番組が終ってからも応援してくれるし、他の女優さんのファンの人も私のイベントに来てくれたりするし。その逆もあるし。

かすみ果穂

「マスカッツ以前以後」ってヒトコトでいうと何が変わりました?

いや~言うほど変わってないと思うんですけど、あえていうとなると自分の中で「余裕」ができました。正直ツラかったこともいっぱいあるし、あれだけ毎日毎日、練習するのも大変で。でも大変な割にAVの撮影ほどお金にはならなくて…そもそもそれまではお金になる仕事しかしてなかったから。あれを最後まで辞めずに放り出さずにできたから、もうなんでもできる感じがします。

なるほど。単体ってイベントとかパブのインタビューとかお金にならない仕事も多いけど、マスカッツの仕事はそれ以上の労力があったと傍から見ていて思いました。そこをどうモチベーションを保っていたのか、実は私の中で最大の謎でした。マスカッツを踏み台にして有名になってもっともっと地上波に出たい、とか?

いや、それはないです(笑)。けど、途中で辞めるのが悔しかったというのはある。「○○ちゃんは残っているのに果穂ちゃんは途中で投げ出した」となると負けた感じがする、って思った。

意地だ。

意地だったかなあ…。

女の意地もいいと思います。あと最近は「マスカッツに憧れてこの業界入りました」なんて声を新人女優インタビューでは聞きますしね。

女が女に憧れてAV業界に入ってくるってすごいですよね。私はそんなことなかったし。「AVっていう仕事の感覚が変わって来てるんだな~」とは思いますね。「夢、AV女優」みたいな。昔は「お金に困って」とか「この仕事しかできない」みたいなイメージだったかもしれないけど、世間のイメージが良くなったのかなあ、マスカッツのおかげで。でもどうなんだろう、軽い感じになってきてるのって…う~んこれって難しいなあ。

「AVのイメージを変えてやる!」と思ってマスカッツの収録をしていたわけじゃないでしょ?

もちろんそんなことまったく思ってない(笑)。だからこそ、その変化っておもしろいですよね。

(かすみ果穂 vol.3へつづく)